TO-MAS feat. Chima / FLIP FLAP FLIP FLAP

2016.11.09

伊藤真澄、ミト(クラムボン)、松井洋平(TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND)によるユニット“TO-MAS”の1stシングル! めくるめくファンタスティック・ワールドが広がるTVアニメ『フリップフラッパーズ』のエンディングテーマ!!

 

2016年10月より放送されたTVアニメ『フリップフラッパーズ』。『電脳コイル』では原画と作画監督を担当し、『スペース☆ダンディ』ではさらにゲストキャラやメガデザインをも手がけている押山清高が今作では初監督を務め、『電波女と青春男』『きんいろモザイク』『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』などの作品でシリーズ構成を担当している綾奈ゆにこがストーリーコンセプトを手がけている。異なる世界に住む二人の少女・パピカとココナが出会い、不思議な空間“ピュアイリュージョン”を冒険する奇想天外な物語──何だかよくわからないままに話はどんどん進んでいるけれど、ドキドキワクワクする面白さにいつも魅了されてしまう──この作品の劇伴を担当しているのが“TO-MAS”だ。

『ノエイン もうひとりの君へ』『シゴフミ』『IS<インフィニット・ストラトス>』『境界の彼方』など数多くの劇伴を担当しているシンガーソングライター、伊藤真澄。映画『心が叫びたがってるんだ。』の劇伴やTVアニメ『終物語』のオープニングテーマ作曲など、アニメ作品へ数々の楽曲提供を行なっているクラムボンのミト。『ウィッチクラフトワークス』『トリニティセブン』『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』などアニメ作品の劇伴や主題歌、キャラソン等の楽曲の制作を行ない、作詞・作曲・編曲を手がけたTVアニメ『おそ松さん』のエンディングテーマ「SIX SAME FACES ~今夜は最高!!!!!!~」も大きな話題を呼んだTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDのメンバーであり、声優やアニメ作品の作詞家としても大活躍をしている松井洋平

この3人からなる劇伴ユニットが“TO-MAS”。正式名称は“TO-MAS SOUNDSIGHT FLUORESCENT FOREST (トーマス サウンドサイト フローレセント フォレスト)”。2015年9月に結成され、TVアニメ『ももくり』『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』の劇伴、『ラブライブ!The School Idol Movie』Blu-ray特典曲「これから」などを手がけている。

TO-MASは『フリップフラッパーズ』の劇伴だけでなく、ヴォーカリスト・Chimaをフィーチャーリングしたエンディングテーマ「FLIP FLAP FLIP FLAP」も手がけており、このシングルには、主人公であるパピカ(CV:M・A・O)&ココナ(CV:高橋未奈美)によるヴォーカル曲「OVER THE RAINBOW」も収録されている。どちらもアニメの世界観に通じる不思議な感覚と突き抜けたポップさに彩られたナンバーとなっている。

「FLIP FLAP FLIP FLAP」

上野洋子とのユニット“Oranges & Lemons”では「空耳ケーキ」(TVアニメ『あずまんが大王』オープニングテーマ)を、またTVアニメ『人類は衰退しました』のエンディングテーマ「ユメのなかノわたしのユメ」を作り上げた伊藤真澄なればこその、ちょっと不思議で浮遊感のあるメロディを、TO-MASの3人でひらめいたアイデアを積み重ねてアレンジを続けていったら、めくるめく展開を繰り広げるファンタスティックな音の迷宮が完成!……楽曲の制作過程を極めて簡単に説明するならばこんなところだろうか。

ヴォーカリストとしてフィーチャーされているChimaは、北海道を拠点として活動しているシンガーソングライター。藍井エイルの楽曲にも携わっている下川佳代がプロデュースを務めた『鈴蘭』(2011)、アコースティックなポップサウンドが響く『そらのね』(2013)、フォークトロニカの要素を含んだ爽やかなシーズン・アルバム『夏のおはなし』(2016)などの作品をリリースしている。またTVアニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』のオープニングテーマとなった「青い栞」を始め、Galileo Galileiの楽曲の多くにコーラスで参加をしている。

「FLIP FLAP FLIP FLAP」が流れる『フリップフラッパーズ』のエンディングをご覧になった方はおわかりになられる通り、キュートでメルヘンチック、ポップでアヴァンギャルド、キッチュで何だかほんのりと薄ら怖い……子供向けに希釈される前のオリジナルのグリム童話や、ヤン・シュヴァンクマイケルの映画のような奇妙で不可思議なイメージが映像からもあふれ出している。もともとエンディングは楽曲が完成してから作られるものなので、あの映像を見れば楽曲が作画と演出を手がけた監督に与えた影響の大きさが理解できることだろう。

霞がかかった朝の高原の大気を高らかに響く鐘の音が震わすといったイントロから、余裕を持って配置されている楽器と楽器との距離感や空間の奥行き、また曇りのない純度の高い音がもたらす華やかさが感じられるハイレゾ。弦楽器や木管楽器が奏で出す牧歌的なメロディで、リズミカルになだらかに歩みを進めつつも、路傍にはあぶく立つ電子音やノイズがちらほらと見え隠れし、安易な予断を許さない。ファゴットが一瞬の隙をついて、ちょっと怪しげな空気が満ちるサウンドに導き、どこに連れて行かれるのかわからないまま、迫り出すようなストリングスに後押しされて楽曲はいつの間にかサビへと到着する。目の前の大きく扉が開いたように音が鮮明な奔流を見せ、量感のある低域が足元に充満する、さらにスケールの大きな空間が立体的に広がる。何処か時計仕掛けのようにも思えてくるドラムマシーンのビートも刺激的に炸裂し、昂揚感をいっそう高める。スリリングに楽曲を展開し、聴き手を翻弄しながらも見事に着地を見せる高い構成力と巧みなアレンジが実に見事だ。

歌声は澄み切った声質で無垢な笑顔のまま、“こっそりそっちを覗いたら そっちもこっちを覗いてた”という意味をよくよく知らずに歌っていたわらべ唄やマザーグースもかくや、松井洋平が紡ぐ豊穣なイメージを喚起する言葉と言葉を縫い合わせる。伊藤真澄のヴォーカルも思い出させるふんわりとした雰囲気を漂わせながら、清涼感を放つChimaのヴォーカルは、宙返り=“FLIP FLAP”するサウンドに抑揚を優しく弾ませる。ウィスパーヴォイスによるコーラスの柔らかさも心地好い。

「OVER THE RAINBOW」

ミトが劇伴のために制作した楽曲のメロディの幾つかをTECHNOBOYSの松井洋平がつなぎ合わせたと聞くとサンプリングによるエレクトロニカ・トラックやパッチワーク的なものを思い浮かべそうになるかもしれないが、そのサウンドは古き良き時代のロックやポップスのエヴァーグリーンなメロディ・ラインをこよなく愛する彼らしいセンスが感じられるもの。それを元にして伊藤真澄が弦楽器によるアレンジを加えて仕立て上げた、跳ねるビートやリズムを基調としたモータウンの流れを汲んだ60’sフレイヴァー満載のガールズポップとなっている。

「FLIP FLAP FLIP FLAP」と同様に“手をつなぐ”という言葉を用いて近づく二人の関係を描く歌詞のようにサウンドもまた楽器の音と音がよくなじむ、親密な雰囲気を生み出しており、奏で出す音色にレコードのような温かみを感じる。溌剌と響き渡るクラップの軽やかさ、爽快なビートを叩き出すドラムのまろやかな音色、ハモンドオルガンのちょっと揺れ動いているようなじわっとした音のにじみ、室屋光一郎ストリングスによる弦楽奏の清々しさ。虹のように鮮やかに重なり合う一体感のあるサウンドが一緒に歩み続ける二人の姿を照らし出し、果てしなく広がる空の彼方へとイメージを誘なう。

“1・2・3・4”のロックマナーを差し込むイントロの囁くような声の甘さは、同じくカウントを元気な声で刻むClariSの「ナイショの話」よりはむしろ、とろけるような“せーの”で始まる「恋愛サーキュレーション」を彷彿とさせる。正反対の性格を持つパピカとココナのヴォーカルが次々に入れ替わり、“きっと きっと”や“ずっとずっと”の歌詞ではお互いの気持ちと見える風景が重なるように交差する。物語の結末まで到達し、なお先に進むシーンを予感させるような言葉を運ぶ、深い信頼で結ばれた二人の素直な表情と可憐な歌声が魅力的。ごくごく自然に聴こえながらも、上や下に動いている複雑なコーラスも聴きどころだ。

TVアニメ『フリップフラッパーズ』ED主題歌「FLIP FLAP FLIP FLAP」 TO-MAS インタビューこちら

 

FFED_H1TO-MAS feat. Chima
FLIP FLAP FLIP FLAP

Lantis
2016.11.09

FLAC・WAV 96kHz/24bit、WAV 96kHz/32bit

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 収録曲

 1.FLIP FLAP FLIP FLAP
   TO-MAS feat. Chima
   作詞:松井洋平 作曲:伊藤真澄 編曲:TO-MAS

 2.OVER THE RAINBOW
   TO-MAS feat. パピカ(cv.M・A・O)&ココナ(cv.高橋未奈美)
   作詞:松井洋平 作曲:mito 編曲:TO-MAS

 3.FLIP FLAP FLIP FLAP(Instrumental)

 4.OVER THE RAINBOW(Instrumental)